チンギス・ハン 1154〜1227
幼名、テムジンという。モンゴル帝国の創建者である。子供の頃、 父エスゲイはタタール族に殺される。やがて、金の武将となり、タタ
ール討伐に出る。1206年、部族集会の決議により、チンギス=ハン
の称号を得る。華北を攻め、西征にて西夏を滅ぼす。攻撃には事
前交渉があり、服従を拒否した場合のみ破壊していった。西夏遠
征の帰途にて没す。
蒼き狼はチンギス・ハンの代名詞である。モンゴルの人々にとっ
ては狼は蔑視される動物ではなく、逆に、賞賛に値する動物である。
羊飼いなどの遊牧民にとって狼は害獣であるという認識はなく、共
生する益獣である。狼の子供が産まれるシーズンになると、狼の巣
穴を調べ、まびきをするが、必ず一頭の狼は残しておく。その一頭
が病気の羊を食べてくれるのです。狼は部族の守り神であった。
モンゴルは冷戦崩壊後、社会主義体制が崩れ、民主化とともに
定住化政策が進められている。だが、大陸の東西を繋いだ功績は
今も活きつづけている。どんなに時代が変わろうとも、彼ら民族の誇
りは蒼き狼であることを忘れないだろう。
        
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