偉人たちの足音
 モーツアルト                       1756〜1891

 オーストリアのザルツブルクに生まれる。父母姉の4人家族であ る。父は宮廷音楽家であったので、モーツアルトの耳には常に音 楽が奏でられていた。4才の頃からピアノのレッスンを受けたが、 すでに類稀な才能を発揮していた。5才にして作曲を始め、父が それを書きとめていたという。少年時代は父に連れられ、ヨーロッ パ各地(宮廷)を旅行し演奏会を開いた。波長の違ういくつもの言 語に触れ、理解していた。

 8才にして交響曲の創作を始め、14才にローマ・バチカンのシス ティーナ礼拝堂で、9声部からなる聖歌を聞き分け譜面に描いたと いう。一人前になると宮廷音楽家になるのが常識であったが、フリ ーの活動をやり始めた。不特定の貴族やお金持ちに曲を作り、譜面 はなしですばらしい曲を演奏することに皆は驚愕させられた。また癒 された。水滴・川のせせらぎ・波の音・虫の声・鳥のさえずり、大自然 のハーモニーにも似た細やかで大胆な調べが人々を魅了した。

 ウィーンで暮らし(25才)、結婚をして仕事も順調であったが、夜 毎、賭け事に明け暮れた。でも曲は涸れることのない泉の如く溢れ だし、フイガロの結婚式を描きあげ、31才の時に少年ベートーベン (16才)に会った。若い頃の長旅や不摂生もあり、過労に倒れ35才 にしてこの世を去った。「生きるということは何と美しいのでしょう。生 涯は幸福な予感のもとに始まるのです」。

                                ルソー ナポレオン モーツアルト


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